回は企業の顧客主義ってどうなのだろうという疑問から入っていく話です。語り口調で書いていきます。
企業が自己満足の理由

企業の中で行われていることは、自己満足であると最初に結論を述べよう。なぜなら、従業員ことを考えていないからである。
従業員は顧客に一番近い立場であり、何を求めているのかを把握することができる立場でもある。そのような人財を差し置いて顧客主義に走るのはいかがなものか。それに顧客のことばかり考えていると従業員の待遇は悪くなる。
例えば、本社が小さいのに、店舗は大きい。だから、店舗の移動が大変で重労働みたいなことがたくさんある。
しかし、それで問題になるのは、内部機能の低下である。本社を小さくすれば、本社機能を失うだけでなく、何かあったときの対処に時間がかかることになる。
それを踏まえた上である程度の機能は本社としては維持しておく必要があるだろう。
それに誰かに頼っているはずなのに、その人のことをしっかりとした待遇で契約をしていない時点で自己満足ではないと言えるのだろうか。
なぜ、従業員のことを考える必要があるか
顧客主義が自己満足という話をしてきた。そして、顧客のそばにいるのは従業員という話をしてきた。
では、なぜ、従業員のことを考える必要があるのかという話に触れていこう。簡単なことを言えば、モチベーションが下がるからである。
また、従業員が大切にされていないと感じれば、顧客に対する接待も悪くなる。
例えば、自分がいい思いをしていない、貰い物をもらっていないのに誰かにプレゼントを送れと言っても、それを送る側は気持ちを込めない。
そして、受け取った側の嬉しさも半減する。なぜなら、贈りたいものを送ってきたのではなく、言われたから送ったという感情が荷物にも乗ってくるからである。
誰かに優しくされたことがなかったり、されていないと人に対して優しく接することができなくなる。顧客に対して丁寧な接客に心がこもっていないということになるわけである。それが損害を生むことになる。
日本企業の組織構造にも問題がある
日本企業はどちらかというと内部よりも外部に対して力を入れる組織体質がある。
例えば、CSR(社会的責任)の活動を行っていますと企業が発信しても、
従業員には関係はないわけで、あくまでも外部からすれば良い企業として見られることになる。
しかし、その代償として従業員に無理を強いていることもある。
よくある話として、従業員の給料は低いくせに外部に対する寄付や寄贈的なものは豪華に大盤振る舞いをするなどの話がある。
最近では、マスクを送ったなどであるが、本当にその会社などがことが足りているのかと疑いたくなるほどである。
このように外面は良いが、内側はとても残酷であるということもあるのだ。これこそ、アピールしたいだけの会社というわけである。
しかし、そのような会社が危機的状況に陥るのは、大体が内部告発や社内での問題が明るみに出ることで内側の体制が公開状態になるからだ。
それにより、会社の信頼がガタ落ちするだけでなく、従業員の勤続年数も短く、長期的な部分でみると損ばかりしているのだ。
これこそが、組織体制として問題がある部分だ。そして、このような自体になるのは、企業に対して不満が爆発したときではないかと推測ができるわけである。
では、このようなことが起きないようにするにはどうする必要があるのかという話であるが、それはもっと内部的な部分を強化するという部分である。
人間に例えるとわかりやすいが外面がいい人と内面的からいい人オーラが出ている人のどちらに信頼があるのかという話だ。
一般的に言えば、後者ではないだろうか。しかし、人間の場合はすぐに性格を変えることは難しい。だが、組織であれば構造や体制の部分を改変するだけで、劇的に組織の環境は変化する。それこそ、今の日本的な組織に求められる改善策である。
政治で例えると・・・

この話をもっとスケールの大きい政治の話で絡めてみるとわかりやすいかもしれない。
日本政府が国民には様々な税金でたんまりと回収をして、海外には支援や協力などをしている状態であるとすれば、国民である日本国民は反発をするだろう。
「税金だけは回収しておいて、国民には支援なんかしないのかよ」ということになる。現在のコロナの話では一律10万円の配布は渋っているが、自動車税は平気で納付書を送ってくる。
これは日本政府が外部しか見ていない結果ではないか。アメリカの新薬の導入には急ピッチで対応しているのも完全に外部に力を入れているとしか見えない。
最近では、日本と武漢を海と空でつながるという話まであるという状態。まだ抑えきれていない中でなぜ、開国するのかが疑問で仕方ない。
これも利益ばかりを追っているということにしか思えない。リンクは下記の載せる。

それにマスクの問題でも工場を中国(外部)に委託や移転することで利益が入ったり、グローバル化しているという外部的な視点が影響しているようにしか見えない。だから、日本国内は産業の空洞化になる。
悲しい現実
以上のことを踏まえて、大事とするは従業員などの内部で働く人達であり、外部の人達は興味や関心がなくなればすぐに立ち去るのである。
顧客から仕事をとってくるのは誰か、顧客に商品を販売するのは誰か、すべて従業員であるということだ。
だからこそ、内部を強化してから顧客に対するアプローチをすれば、よいサービスや顧客に合わせたサービスを提供できるのではないかと考える。
以上のことを踏まえて、現在の顧客主義では自己満足であり、売れないなどの問題が起きるということである。
従業員主義を貫く

次の時代こそ、従業員主義が顧客主義につながるという考えをしていかないと常連などの企業を支えてくれるような顧客が生まれなくなってしまうだろう。
最初は良くてもそれが影響していき、最後には会社が倒産するという自体になってしまうのだろうと。
顧客主義で従業員がやめて、それで人材不足など騒いでいることに対しては何をいっているのかという言葉しかかけることができない。
人間は魅力的なところに行きたがる。それは顧客として考えたときに一番最初に抑えることではないだろうか。
地方の人から考えれば、東京は魅力だからツアーを組むというのは魅力的な部分をツアーという形でパッケージングしたものである。
つまり、顧客には魅力的なサービスで呼び押せているのに、従業員には魅力的な労働環境で呼び押せていないのだ。
ただ、顧客か従業員かのターゲットが異なるのにだ。それなのにそこに気が付けない。これこそが問題なのではないか。
今後、どんなにIoTやAIによる社会となっても、人の役割は変わらない。ただ、アプローチ方法が異なるだけである。つまり、従業員を雇わないといけない時代はまだ続くということ。だから、しっかりと従業員との関係性を築くことが重要となるのである。
会社の利益は2割の顧客によって支えられる
マーケティングの話では有名だが、パレートの法則というものがある。会社の利益は2割の顧客によって支えられているということである。
下記のサイトにもパレートの法則について詳しく書かれているので確認してみるといい。
パレートの法則とは?1分できっちり理解するのまとめ
パレートの法則 はビジネスではよく登場する言葉であり、誰もが覚えておきたい用語です。 パレートの概要を簡単に理解できるよう、パレートの法則のポイントをまとめました。みなさまのご参考になれば幸いです。 …
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人口の減少により、人材不足が深刻化
人材不足については2018年頃から一部の業種で騒がれ始めた問題の1つである。
現在の日本は人口が減少状態にあり、子供が減り、高齢者が増えている状態が続いている。
それにより、労働人口が減るのは、明確なことである。子供が減るということは次世代の労働者となろうという世代が不足しているということだからだ。
それを考えたときに従業員主義ではなく、顧客主義であり続けると何が起こるのかと想像してみるとわかりやすい。
例えば、あなたが転職をするとして顧客第一主義と従業員主義の会社どちらに行きたいかという話である。
この問題は簡単なようで難しい話である。どんなに顧客主義と謳っていても従業員のことを考えた労働形態になっている会社もあるし、従業員主義と言いながら待遇が良くない会社もある。
つまり、世間に対してではなく、従業員に対してどっちを貫いているかである。ここで見なければ行けないのは会社の本質であって、繕った部分ではない。
繕った部分だけを見ても、全然わからないことばかりであるからだ。しっかりとこの会社がどのような部分を見ているのかを見てはんだんすることだ。
話はそれてしまったが、人材不足になる中で兵隊となるような従業員が減っているということに日本企業はもうそろそろ気づかないといけないフェースに来ているという話。
実際に人材不足が問題になっていると書かれており、それによる対策も記事として書かれているくらいだ。
人手不足の業界はどこ?人手不足を解消するための対策方法をご紹介! | マニュアル作成・共有ツール – 「Teachme Biz」
大企業・中小企業を問わず、働き手の不足は深刻化しています。少子高齢化が大きな要因と言えますが、実際にはどのような業界が人手不足に悩んでいるのでしょうか。離職率増加・就職率減少といった原因は複雑で、業種により異なる部分です。 …
大企業・中小企業を問わず、働き手の不足は深刻化しています。少子高齢化が大きな要因と言えますが、実際にはどのような業界が人手不足に悩んでいるのでしょうか。離職率増加・就職率減少といった原因は複雑で、業種により異なる部分です。 …
会社のあり方
日本企業といえば、生涯問題なく定年まで働けるということと、給料も問題なく上がっていくという年功序列、終身雇用などの保障があったからこそ成立していたもの。
しかし、それも崩れ去り、会社の保障は完璧とは言えない自体になってしまった。それ何も関わらず、顧客に視点を向けているとなるとどこで従業員は魅力を感じればいいのかという話になる。
今まで魅力に写っていたものがすべて崩壊したのだから、もっと違うアプリーチで考えていかないと会社がやばいことになるということである。
つまり、顧客よりも従業員をみていないと周りが去っていく。そして、気づくはずだ。周りには誰もいなくなってしまったと。だからこそ、今後の会社戦略として顧客に喜ばれ、従業員の負担が軽減されるような方法を考え出さないといけないと。
最後に
最後となるが、会社とは本当になんのために存在しているのかというのを考える機会としていい内容。
なぜ、人々は企業で働くのかという話になるが、ほとんどが働くためだろう。では、企業はなんのために活動し続けるのか。それこそ、今の時代に振り返るべく内容ではないだろうか。
利益ばかりを追求して、誰が得をするのか。利益ばかり追求して誰がついてくるのか。そのへんをこの現状から考えていかないとやばいことになる。
少しでも今までの企業の発想として情けないか、非常識なことであったかを理解してもらえればいいと思っている。
今の時代は昔のように人材が豊富でもないし、ある程度の仕事ができれば何でもできるような状態ではない。
今の日本に必要とされるのは専門性が高い人材であり、ロボットのような仕事ができるような人ではないことを認識することで、自分たちがどのようにアップデートしていけばいいのかが見えてくるだろう。
最後に読んだ本で会社について面白い表現をしている筆者の方がいたので紹介する。この本では、会社はモンスターという比喩を使っている。
それを前提として会社の体制などの話について切り込んでいる。
この筆者であるサイボウズ社長青野慶久が実際に経営しているサイボウズの話も書いてあり、とてもおもしろい。
それに、テレワークを推進されている中で社長を筆頭に社内のテレワークを進めているというのも現代的な企業経営をしているようにも感じられる1冊であった。
ぜひ、読んでいただきたい本の1つである。